余情残心
最近笑ったのはコレ。
リンク貼っておくので、良かったらレビュー読んでみて。
ねこ耳少女の量子論~萌える最新物理学~
著者:竹内 薫
販売元:PHP研究所
発売日:2009-02-07
おすすめ度:
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実際に手に取った事は無いけど、こういう本も手にとってみると意外と悪くないのかも。よく知らんけど。
学術書っとか技術書っとか…色々読まなきゃな本が人それぞれにあると思うんだけど、「ワザとややこしく書いてるだろ」みたいな経験ない?オレは1万回くらい経験があるので100万回くらいイライラした。
そんな経験も踏まえて考えると究極的には、上の画像みたいのが全ページに書かれてあっても1秒で全てを理解出来れば、それほど有難い話は無い。
ので、今日は書く側の人に小さく提案。
市場の庭師は何ですか
最近ね、商法やら会社法の事が知りたくて本屋で色々と立ち読みしてみたんだけど、どれも読者が法学の基礎を持ってる前提で書かれてたのでチンプンカンプンだった。
例えば、「会社は株主の権利の行使に関し、何人にも利益を供与してはならない」みたいな事がピンとこない。でも通俗本には「株主総会で株主を買収したり、総会屋を銭金で黙らせたりしたらダメ」みたく平たく書かれてあったので分かりやすかった。
A:抽象的なことは具体的に。
一般的に、抽象的に書かれてる事柄っていうのは、包括的過ぎる。
先の例では、「総会屋」としたら総会屋の嫁なら良いのか、とか、「銭金」がダメなら車とローレックスなら良いのか、とかいう話になるので包括的に書かざるを得ないのは分かるけど、概念を広げる事を意図した抽象化は絶対に分かりにくい。
B:逆に具体的な事は抽象的に。
ピーマンの植物は何に見えるか
同じく会社法の例で申し訳ないのだけど、会社法は機関の設計が物凄くややこしい。平成17年の大改正で39通りの中から選択出来るようになった。ちなみに機関っていうのは取締役っとか監査役っとかね。
どの本にも書かれてなかったけど、気づいてしまえば意外とシンプル。
・株を他の人に売っても良い会社は、株主が頻繁に入れ替わるので、取締役会に経営を任せると共に監査役にお目付けを頼む。
・大会社は粉飾をされると影響が甚大なので、会計監査人にチェックを入れてもらう。
これから、大会社/中小会社、株を自由に売れる/売れない会社、2×2の4通りで会社を区分して、どの類型にも自由が許されるオマケの組み合わせを掛けて39通り(ここでは細かい話を差っ引いてる)。
具体的な事を別々に幾つも覚えるのは無理で、共通するアイデアが分かれば絡まった糸が解ける。
抽象と書いたけど、その意図が包括の真逆なので、共通する基礎、という意味では捨象というのがピッタリかな。
C:原理原則から出発する。
鹿はトマトを食べていますか?
これが最後。会社法は専門家にも難解な法律らしい。でも結局何を至上命題としてるかと言えば、「素早い経営、しかし健全に」、「会社、株主、債権者、一般大衆、取引先の利益を保護しつつ各々の利害を調整する」と言ったところ。この原理原則に沿って書いてる本なんかは、分かり易いなぁという印象。
で、まとめると「伝える事を最優先して書いて欲しい」という事。上の3つのような点に留意して。
pretentiousな著者の都合はゴミ箱へ、読者が素早く十分に理解する事を何より優先して書いて欲しいです。
でもここに書いても、たった1人の書き手に届くかすら甚だ怪しいです。
ちょびっと余談。
上の3つは読む側にも多分便利かも知れないアイデアで、抽象的すぎたら具体的に考え、具体的すぎたら捨象してみて、よく分からなくなったら原理原則に帰る。あと、難しい本とかより、プライドが許さないくらい易しい本が分かりやすい時もあるようです。
何かで行き詰ったらご参考に。
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